
「海外へ住む」となった時、何をしなければいけないのか、よくわからず不安になりますよね。
私も夫も、独身時代に海外に住んでいたことはありましたが、当時は若かったですし、住む期間も決まっていたので実家からスーツケース2個ほどで身軽に出発していました。しかし、今回は終りのない「海外移住」で家丸ごとの引っ越し。しかも「夫婦」という新たな形で行く初めての経験だったので、手続きがとっても大変でした。
今回は、スイス移住に向けて、私たちが行った手続きをご紹介します!
あくまでも私たちが行った手続きとなりますので、赴任先、勤務先によって行う手続きは異なる場合があります。ご注意ください。
①お互いの職場に報告
契約書が交わされ、正式に採用が決まったら真っ先にしなければいけないのが職場への報告です(めちゃくちゃ大事!)。
夫も私も働いていたので、決まった次の日に上司にお伝えしました。とはいえ、もともと採用の連絡があった時に頭出しはしていたため、「正式に決まりました」と伝えただけ(契約書を交わすまでは採用が取り消される可能性があるので、伝えるタイミングは慎重に!)。
夫はもちろん「退職」、肝心の私はというと「休職」となりました。海外の仕事はいつクビになるかわからない(かなりシビア!)ので、完全に辞めてしまうよりは、復職できる余地を残しておいたほうが良いかなと思い、このような決断に至りました。お休みにさせてくれた会社に感謝です(涙)
私の周りでも、休職して旦那様に帯同している奥様がいらっしゃいました。最近は、いろんな制度が整ってきて、より良い選択ができるようになったなと思います。
②マンションの解約
次に大事なのは、住居。
うちは賃貸だったので、管理会社に解約の申し込みをし、退去日を確定して終了。賃貸の場合は、契約書に「解約する場合は●ヵ月前までに要連絡」と書いてあります。事前通達の期間が長いほど、解約できる日が遅くなってしまうので、急いで確認し、管理会社に連絡しました。連絡が遅くなったせいで、家賃1か月分余分に払うなんてことがないよう、早めに確認することをおすすめします。
持ち家の場合は、貸すのか売るのかという問題があるので、考えることも多く、少し大変かと思います。ご実家が近い場合は、家は売らず、ご両親に定期的に様子を見に来てもらったりしている方もいらっしゃるようです。その場合、一時帰国でわざわざホテルを予約したり、大荷物を持って実家に泊まらなくても良いなどのメリットがある反面、「固定資産税は払い続けなければいけない」など維持費もかかるようですので、どちらが良いかよく考える必要があるかと思います。
また、車をお持ちの方は、家と同様、売るか残すかを考えなければいけません。車も放置をするとエンジンがかからなくなってしまうので、どうしても残しておきたい方は車を運転してもらえるご家族等に預かってもらう必要があるかと思います。
また、住居の退去日が決まったら、電気、水道、ガスの停止してもらう日を連絡することも必要です。
③病院へ行く
スイスの医療制度は決して悪いわけではありませんが、海外で病院にかかるのは言語面等で不安なことも多いと思うので、気になることは事前に解決していくことをおすすめします。
歯科検診
私は、虫歯になりやすいので、海外へ行くことが決まった時点で歯医者へ行き、虫歯の治療を済ませてから出国しました。歯の治療は時間がかかることも多いため、余裕をもって病院に行くようにしましょう。
どうしても時間がなくて歯医者に行けなかった方は、保険適用外ですが1日で治療を終えてくれるクリニックがあります。こういうクリニックは、長期滞在できない一時帰国時にも活用できるので、良さそうなところを予め見つけておくのも良いと思います。
健康診断
会社の転勤で行く場合は、赴任前に健康診断を受けることが義務付けられていると思います。私たちは、日本の会社による転勤ではなかったので、必要であれば健康診断は自主的に受ける必要がありましたが、夫も私も直近で勤めていた会社の健康診断を受けていて結果も特に問題がなかったので、出国前に再度受けることはしませんでした。
少しでも不安要素を減らしていくためにも、海外へ行くことが決まった時点で健康診断は受けておいたほうが良いと思います。
内服薬の準備
もし、普段から服用している薬がある場合、かかりつけの病院に多めに処方してもらえるよう相談しましょう。私も持病があるので、薬をもらってから出発しました。
薬によっては、処方できる量に制限があるものや、スイスへ持ち込む際に「証明書」が必要になる場合があります。かかりつけのドクターと相談しておいたほうが安心です。
予防接種
スイスでは、入国前に必要な予防接種は特にありませんが、お子様がいらっしゃる場合は、これまで受けた予防接種の記録とこれから必要な予防接種のリストを英語と居住地域の言語(ジュネーブの場合はフランス語)で翻訳しておくと安心です。
④役所での手続き
戸籍謄本の取得
ご家族がいる方は、滞在許可証を申請する際に、家族であることを証明する書類の提出が求められます。あとで必要になることはわかっていたので、ほかの手続きをする際に一緒に取得しました。
住民税の支払い
日本で会社勤めをしている場合、住民税は毎月の給料から天引きされていると思いますが、住民税は、1月1日に住所を置いている市区町村から徴収されます。納付する金額は前年の所得によって決まり、納付期間は6月から翌年5月までとなります。
つまり、1月から5月の間に海外へ引っ越したとしても、 1月1日時点で日本に住人票がある場合は、6月から翌年5月までの1年分を払う必要があるのです。
では、実際にどのように払うのか見ていきましょう。
まずは、お住いの市区町村に行き、「海外に住むので住民税の支払い手続きを行いたい」と伝えてください。そうすれば、税金担当の方が対応してくれます。この時、「納税管理人申請書」という書類(自分が日本にいない間に税金の支払い等を管理してくれる人を申請するもの)が必要となりますので、事前に役所のホームページ等からダウンロード・印刷し、記入して持って行くとスムーズです。
納付時期
住民税は、納税次期が全部で4期あります。第1期:6月、第2期:8月、第3期:10月、第4期:翌年1月。毎月の給料から天引きされない自営業の方や私のように海外へ行く人は、この納付次期に税金を納めることになります。
納税方法
納税方法は、役所から納税管理人のもとに納付書をもとに納税管理人が代理で支払うか、口座引き落としがあります。
私は、納税管理人を父にしたのですが、私が住んでいた町の役所に毎回行ってもらうのは大変だなと思ったので、口座引落にしました。
口座引落の場合、キャッシュカードがあればその場で引落口座の登録ができるのですが、カードのチップの状態によっては機械がうまく読み込まないことがあるようです。私もキャッシュカード4枚持っていて、3枚は読み取ってもらえませんでした(涙)
この場合、はがきに口座情報を送って引落口座を登録するという方法があるようです。もしかしたら登録までに時間がかかって出国前までに手続きを終えられないかもしれないなんてことがあるかもしれません。
早めに役所に行き、手続きをしたほうが良いかと思います
住民票を実家に移す
「なぜ今住んでいる市区町村で海外提出届を出さないのか」と思う方が多いかと思いますが、運転免許の更新がある場合は、免許証に記載されている住所に更新はがき等が送られてくるようになります(もちろん、更新期間前にも更新はできます)。
日本に一時帰国する際は私の実家に滞在するので、今後発生しうるかもしれない手続きのためにも、海外転出届を提出する前に住所を実家に移しておきました。
海外転出届の提出
1年以上海外に住む場合、お住いの市区町村に「海外転出届」を提出する必要があります。
この「海外転出届」は提出する期間が決まっていて、出国する日の約2週間前から当日までの間に提出することになっています。わたしは、バタバタしていたので出国当日に行いました(笑)
マイナンバーカード
「海外転出届」を出すときに一緒に行うのがマイナンバーカードの処理です。現在、事前に役所で手続きをすれば、国外転出後もマイナンバーカードを利用できるようになっています(私たちの時は、まだその制度が整っていなかったので、マイナンバーカードを返納しました)。
ただし、この手続きは、国外転出する前日までに行う必要があります。私のように、出発当日に役所に行ってもマイナンバーカードの国外利用手続きはできず、出発日に失効していまうのでご注意ください。
現在、健康保険証がマイナンバーに完全移行しつつあります。日本の健康保険に入ったまま海外へ行かれる場合、一時帰国時に病院にかかりたい時等に必ずマイナンバーカードが必要になるかと思います。せっかく大変な思いをして取得したマイナンバーカードが使えなくなってしまうのは辛いと思いますので、余裕をもって役所に手続きしに行くことをお勧めします。
⑤滞在許可証申請の準備
日本とスイスの間では、査証免除の協定が結ばれているので、私たち日本人がスイスへ入国する際は滞在90日までVISAは必要ありません。
しかし、移住の場合は滞在90日を超えてしまうため、スイスに合法的に住むには滞在許可証が必要となります。滞在許可証はスイス外務省または各州の移民局に申請することになりますが、雇われの身であれば通常は会社が申請を行ってくれるはずです。私たちの場合も、申請自体は夫の会社が行ってくれるのですが、結婚していることを証明するための書類が必要でした。
戸籍謄本の翻訳
前述したとおり、家族であることを証明するためには、お住まいの市区町村の役所にて戸籍謄本を取得する必要があります。しかし、いくら日本の公的機関が発行した書類とはいえ、日本語のままでは使い物になりません。英訳または赴任先の言語に翻訳する必要があります。翻訳は誰がやってもいいということだったので、私たちは自分たちで英訳にしました。戸籍謄本の内容はいたってシンプルですので、英語ができる方はご自分で英訳したほうが費用もかからないので良いかと思いますが、翻訳に自信がない方はプロに依頼しても良いと思います。
公証役場で認証を受ける
次に、翻訳した戸籍謄本の内容に偽りがないことを証明する「認証」を公証役場で取得する必要があります。公証役場は、比較的いろんなところにありますので、ネットで調べてお近くの公証役場に行くと良いと思います。
アポスティーユを取得する
さらに、その「認証」が正しく行われていることを日本国政府が証明する「アポスティーユ」を外務省から取得する必要があります。
基本的に、これらのすべてがそろわないと滞在許可証は申請できません。その他にもパスポートサイズの写真が必要だったりしますので、申請担当者に必要なものをきちんと聞いて準備しておいたほうが良いです。
⑥パスポートの取得・更新
海外へ行くにはパスポートが必要なので、持っていない方はすぐに申請してください。日本国内で申請する場合は、2週間ほどで受取可能です。色は10年の赤色パスポート一択です!
パスポートを持っている方は残存期間を確認してください。査証取得や入国の際に、パスポート残存期間を6か月以上と定めているところが多いため、もし半年を切っている場合は、日本で更新していったほうがベターです。パスポートは、スイスでも在スイス日本国大使館や在ジュネーブ領事事務所等で更新できますが、現在、在外公館で更新申請すると受領まで1か月くらいかかるようです。スイスへ移住後、急な出張や旅行の際にパスポートの残存期間でいけないなんてことにならないよう、更新していかれることをおすすめします。
⑦住所変更
私たちは家を解約してしまったので、クレジットカードや銀行、医療保険関係等に登録していた住所を変更する必要がありました。一時帰国時は、私の実家に帰ることが多くなりそうだったので、住所は夫の分も含めてすべて私の実家に変更しました。
この時にきちんと変更をしておかないと、ダイレクトメールや新しいクレジットカード等が前の家に届いてしまうので、個人情報の漏洩防止の観点から、登録していたもの全て変更しておくことをお勧めします。
⑧海外保険の加入・医療保険等の見直し
私たちは、夫の会社で、全世界どこの病院に行ってもほぼカバーされる保険に入ることになったので、あえて日本では入っていきませんでした。また、もともと加入していた民間の医療保険等は、海外で入院等しても請求できるとのことだったので、保険もそのままにしています。数年前に保険の見直しもしていたので、毎月の支払いも高くなく、そこまで負担にならないと思いました。
もし、勤め先できちんとカバーされる保険がない場合には、海外保険は絶対に加入していくことをおすすめします。アメリカほどではありませんが、物価の高いスイスでの医療費はまぁまぁ高額になります。
⑨運送会社の見積もり
私たちは完全に移住するので、家具を捨てるか、持っていくかを考える必要がありました。
日本からの引っ越しということで、船便で荷物を送る費用は夫の会社が負担してくれることに(本当にありがたい)。1コンテナに収まればよいみたいなのですが、運送会社の方から「このくらいなら全部入ります」と言っていただけたので、全部持って行くことにしました!笑
皆さんご存じのとおり、スイスは物価がとっても高い国。私たちが契約したアパートは家具なしだったので、現地で一から揃えるとなると物凄くお金がかかります。無料で運んでもらえるなら、これが一番の節約!
ちなみに、運送会社は夫の会社と提携している「横浜システムムーバー」さんでした。
⑩荷物の梱包
私たちが船便で運んだものはこんな感じです。
- 家具(クイーンサイズのベッド、タンス、イケアのワードローブ、テレビ台、テーブル、椅子)
- 掛け布団、毛布
- 到着後すぐに着ない洋服
- 到着後すぐに使わない食器、キッチン用品
- 文房具等の小物類
日本からヨーロッパへの船便は、通常2か月~3か月かかると言われています。
全部船便にしてしまうと、着いてすぐに着るものや使える調理器具がなくなってしまうので、着いてすぐに必要なものは絶対に梱包せず、飛行機の預け荷物で自分と一緒に持って行くのがおすすめ。
依頼した運送会社は、梱包もサービスに含まれていたのですが、洋服はそのまま段ボールへ、食器類は紙で巻かれるだけ、ということだったので、事前に段ボールをいただき、汚れ、破損が気になるものだけ自分たちで梱包しました。
洋服は100均の圧縮袋に入れ、食器はアマゾンで緩衝材を大量に購入し、ぐるぐる巻きに!
料理全然できないくせに、食器だけは大量にある我が家。むかし、海外で買ったお気に入りの食器たちが割れるのは悲しいので、「これでもか!」っていうくらいぐるぐる巻きにしてやりました(笑)(ちなみに、破損した食器は1つもありませんでした!我ながら「素晴らしい梱包だった」と自画自賛)
肝心の家具たちは、運送会社の方が丁寧に梱包してくださり、あっという間に家が空っぽに!
⑪マンションの退去
ほとんどのものは船便で送りましたが、持って行けないもの、捨てることになったものもいくつかありました。これらを片付けるのもまた一苦労。
まず、家電は電圧の違いでそのまま持って行けないので、変圧器を買って向こうでも使い続けるか、捨てるかを考える必要がありました。
いろいろ調べましたが、日本にはしばらく戻らないこと、変圧器を持って行くのも大変(1つじゃ足りない)等を考慮し、家電は日本で廃棄していくことにしました。
不要な家電を持って行ってくれる業者に見積もりに来ていただきましたが、15万くらいすると言われ(高すぎん?!)、メルカリと粗大ごみを駆使して自分たちで片付けました!
冷蔵庫、電子レンジ、ポット、ドライヤー等は退去ギリギリまで自分たちも使うので、廃棄のタイミングが難しかったです。
メルカリ
「少しでもお金を生み出したい!」と思った欲張りな私は、メルカリで不用品を売っていくことにしました!
メルカリで売ったものたち
- デロンギのポット
- リファのドライヤー、カールアイロン
- シャークの掃除機
- 炊飯器
- アイロン
- 加湿器
不要な家電はすべてメルカリで売れました♪
この他にも不要な食器、衣類等も売って、8万くらいにはなったかと思います!
粗大ごみ
不要な家具、家電を片付けるのは、やはり粗大ごみが一番安いです。
私たちが粗大ごみで出したものたち
- 食器棚
- 本棚
- テレワーク用のオフィスチェア
- お風呂の椅子
- ハンガーラック
- ルンバ
- 珪藻土マット
- プラスチックの衣装タンス
上記以外にも普通ごみで出せなかった細々したものもあわせ、全部で約1万で済みました!(安い!!)
ちなみに、冷蔵庫と洗濯機は知人にお譲りしました。その時の運搬業者に、食器棚や本棚等大きなものを集荷場まで運んでいただきました。
また、メルカリで売れなかったカリモクのソファ&ベンチも業者の方の1人が、カリモクなら!とご自宅用に引き取ってくださり、家の大きな家具、家電も片付き、おうちは空っぽ!(ちなみに、テレビはもともと実家のものだったので返し、電子レンジ・オーブンは実家にあげました)
退去時は、壁に汚れが少しあったので、張り替え代として約5万円請求されましたが、点検してくださった方がとても親切な方で、費用を少しで抑えられるよう工夫してくださいました。
⑫郵便の転居・転送サービス
お家の退去が完了したら、念のため郵便物の転居・転送サービスを登録しておいたほうが良いです。住所変更したとはいえ、漏れがある可能性もありますので、実家など代わりに郵便物を受け取ってくれる住所に転送を依頼しておきましょう。
⑬携帯電話の解約
日本で使っているキャリアは、そのまま海外で使えないこともないですが、高額請求されてしまうので、解約して現地で新しく契約したほうが良いです。
私は15年以上もドコモユーザーで海外に住むたびに番号保管をしてきたのですが、一時帰国するたびに保管解除して出国前に再度保管依頼するのも面倒くさい+番号保管料もかかるので、今回思い切って解約することにしました。携帯番号はいろんな認証に使われているので、新たに格安SIMカードを契約して、番号維持及び一時帰国時に使用しています。
まとめ
移住前に必要な手続き~出国前編~は以上となります。
役所手続きは、待ち時間もあったり、うまく手続きできないと何度も行くことになったりと時間がかかることが多いです。「まだ時間がある」と思っていると、あっという間に出発日を迎えてしまうので、できるものから片づけていったほうが良いです!
私たちは、夫の採用が決まってから出発まで2か月しかなかったので、爆速で終わらせていきました(-_-;)もう少し時間があったら、家具を新調して持って行きたかったなと思ったりしますが、こればっかりは仕方ないですね。
次回、スイスに到着してから行う手続き~到着編~をご紹介します♪


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